ブログ トドの昼寝

札幌爺のたわごと

戦車ルクレール

フランス陸軍の最上位戦車といえばルクレールだ。ドイツとアメリカが世界最強の戦車をウクライナに提供することが話題になっているが、フランスではこのルクレールの供出を政府がためらっているのではないかというニュースが流れている。
ここでは少しずれてフランス語としてのLeclercを少し考察してみよう。私の若い友人に渋沢・クローデル賞を受賞したLucien Clercq というのがいるのだが、この Clercq 、発音はクレルクである。Leclercもルクレルクの発音もありとなっている。簡単な調べだけで顰蹙を買いそうだが、とりあえずラルースの 「フランス家族名・名前語源辞典」をひいてみた。Clerc は広く使われている苗字で、それに定冠詞のついた Leclerc も多いとある。Clercq と Leclercq もありだが多くはないとされている。でふと疑問に思ったのが英語の clerk の綴りである。なぜ <e>なのか、答えは単純である。手元にある Oxford reference ENGLISH の語源で古英語および古仏語の clerc との記述があった。そうノルマンコンケストあるいはそれ以前に遡る古い言葉だったのだ。ともかく叙階前の神学生や俗世との関係にもっぱら携わる識字層の人間のことなのだ。こうしてみるとノルマンディー上陸作戦後、自由フランス軍を先頭に立って率いたルクレール将軍の顔も違って見える、などということはないだろう。